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下目黒の家プロジェクト
[ 2006年6月29日 ]
 2005年8月、東京都目黒区下目黒で18坪弱の用地を仕入れて『下目黒の家』プロジェクトは始まった。設計、施工は株式会社アルスホームに依頼。当社の企画コンセプトを取り入れたコラボレーションである。
この地域の都市計画に関する事項は下記の通り。

第1種低層住居地域、建ペイ率60% 容積率150%
第1種高度地区、準防火地域

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 30坪程度の土地があれば設計も比較的容易に出来、スムーズな計画が進行することだろう。しかしながら、18坪弱の土地でしかも第1種高度地区。プランは何通りにもおよんだ。私が依頼したのは、外観は一般的な建売住宅のように飾りがコテコテしたものではなく、上質な外観でしかもシンプルな形。そして色はアイボリーホワイトを基調とした暖かな印象をもった家であること。内観では可能な限り広いLDK。風呂は大きめに。そして中型車が入るビルトインカーポート。使用するマテリアルにも気を配った。内装のドアにはアイカ製のメラフュージョンの鏡面タイプ(レバーハンドルはKAWAJUN製)。キッチンはヤマハのベリーシリーズ最高クラス。とにかく乱立している狭小の建売だけは作りたくなった。そこに住んでいただける未来のお客様の個性あるライフスタイル。オリジナリティを追い求めた。

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 設計を悩ませたのは『高さ』であった。西面の立面図を見ていただければお解かり頂けるであろう。第1種高度斜線のライン際に建物は納まっている。地下車庫を優先すれば、2階の階段を上りきったところで頭があたりそうになる。逆に階段の天井高にゆとりをとると、車庫の高さが低くなり車の出し入れが難しくなる。ではもっと深く掘れば良いではないかと思ってしまうが、スロープの角度には限界があるので、これ以上は深くしたくない。幸いにして道路からだと限界があるが、平均地盤面高さが約400ミリ上がっていたので、何とかこの高さに納まった。さらに現場において、はりの掛け方を工夫して、設計強度を保ちつつも階高を数センチ上げることが出来た。おかげで178センチの私が2階の階段を利用しても違和感はまったく無かった。

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 東京都内には、この位の土地の広さは当たり前のようにあるが、建て替えをするのに大多数の方々はプランニングに困っていることだろうと思います。地下緩和による検討をする場合、問題になるのは地盤と地域の水はけの具合が大変重要になります。すべての土地で今回のプランが入るわけではなく、様々な角度からの調査によって異なることもご承知いて頂きたいのですが、創意工夫がなければこれだけのすばらしい建物は完成しなかった事でしょう。目黒区にまた一つ当社の傑作が増えました。