木材の高騰が続いている。
いま住宅産業において住宅資材が軒並み上昇をしております。
今年の春頃、私の叔父が経営している江東区の材木店から床ラーチ合板 1200枚のオーダーが入ってきました。その当時、東京の多摩地区で営んでいる当社にはその実情は届いていなかった。それは耳を疑う話だった。
『都内の問屋に合板がまったく無い!』
そんなバカな!と思い、すぐに多摩地区の問屋に1200枚のオーダーをかけてみた。そこではじめてその現状を理解することができた。通常では1社にオーダーをかければ喜んで持ってくるのだが、結局4社の問屋から、かき集めてなんとか1200枚を確保できた。
その後、この実態を把握するため、問屋の合板担当者を呼んで話しを聞いてみた。
彼は3枚の写真を持ってきた。1枚はインドネシアの貯木場、2枚目はマレーシアそして3枚目はカナダの貯木場のものだった。写真に写っているのは、広大な敷地にわずかに積み上げられていた原木の姿。
『合板にする原材料が世界的に不足しています』
話はどんどん深刻になってきた。
2006年7月。ある商社の担当者が屋根に使用する垂木や柱の間に立てる間柱の価格表を持って現れた。通常の我々の仕入れは一本単価ではなく、1立米当たり幾らという単価から材積をはじき出す。その単価が昨年に比べ5000円以上も上昇していたのである。また材料不足から数量まで制限される始末。普段であれば『量を買うから安くして!』と交渉できるはずのものがまかり通らない事態にまでなっていた。
今現在、内装ドアやフロアを取り扱っている各メーカーでは、カタログに記載されている商品の価格を改定し、事実上値上げをした。また合板はキッチンなどの部材にも使用されているのでキッチンメーカーまでもが価格改定を行った。
価格優先から祖悪なB級品までもが流通している今、当社の使命は、工務店やエンドユーザー様に対して良質な材料を安定的に安く供給することだと痛感しています。そのための労力と良材に対するこだわりは惜しまないつもりです。
それにしてもこの事態はいつまで続くのだろうか・・。次回また報告をいたします。