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岩手県宮古市へ 後編
[ 2011年7月4日 ]
6月5日
8:00
photo荒れ果てた田んぼには水たまりが出来ていた。その水たまりが海水である事は周辺の潮の匂いで想像がついた。一台の車がぽつんと置かれていた。車種の見分けがつかない程につぶれている。水田に引かれるはずの農業用水にも無数のゴミが沈んでいる。そんな光景が山側に近いところまで永延と続いていた。

現場ではお施主さんの協力もあり材料はスムースに降ろす事が出来た。
依頼主のすまいの三貴様の長沢社長も立ち会っていただいた。
一息つかぬまま我々は帰路を目指した。
ただし被害の状況をすこしでも確認するため、海沿いを南下して釜石市を目指した。

photo宮古市から釜石市まではおよそ30数キロ。途中にきれいなバイパス道があるもののほとんど海沿いの道だ。トンネルをくぐり海岸線が開けると思わず (うわぁー) っと声が出てしまう。言葉にならないとはこの事だ。

釜石までは破壊された堤防のコンクリートや人の手がまだ入っていない様な場所も見受けられた。瓦礫を撤去する作業車やダンプカーはあるもののあまりにも被害が広すぎる。


10:00
photo釜石市に到着。街中では3階建ての事務所や銀行など中高層の建物が並んでいた。カメラを片手にトラックを降りた。おおよそ2階まで津波がきた事は、想像がつく。粉塵が舞い瓦礫を壊す音があちらこちらで聞こえる。建物の中には車が突っ込んでいた。ガソリンスタンドも全滅していた。

街のほとんどが機能を失っていた。YouTubeで観たこの街を津波が襲った映像を思い出した。そしてなにも出来ないままこの街をあとにした。

photo街を抜けるとまた山深い林道を走る。
いくつもの峠道を越え、遠野市を経由して花巻ICを目指す。遠野市の美しい風景を観ていると岩手県のすばらしさを実感できる。ウグイスが鳴き川の音に大自然の息吹を感じる。海岸線とはまったく違う地域に居るようだ。

12:00
遠野を出発して花巻ICから東北自動車道を南下した。

福島県に入ると再び道は波打っていた。
空荷のトラックは上下に激しく揺れながら走った。
日中を走ると高速脇で瓦屋根に青いビニールシートを被せた住宅が続いた。


19:00
東村山に無事に到着。走行距離は1400キロ
同行したスタッフも本当によく頑張ってくれた。

世界中で起きている異常気象。どれもが局地的で被害は甚大である。
このたびの災害において今、原子力発電について世界中が議論している。
賛成か反対か・・・
はっきり言える事は、自然の力の前では人間はあまりに無力である事。
予防はできるものの逆らう事が出来ない。
最後に、このたびの震災で被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げます。


(おわり)


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